最新の記事

隔週月曜更新です

メインビジュアル

Share!

Facebook Twitter はてなブックマーク

2020年07月21日

弟とドライブしたい

弟とドライブがしたい。
近くに住んでいることもあり、もともと月に1度は会う仲だ。
ただ、どうも聞くところによると、最近やたらとかっこいい車を手に入れたそうだ。

おおい。お兄ちゃんを乗せておくれよ。

※2020年3月初旬に取材したものです。

この記事を書いた人

プロフィール写真

Facilitator / Musician / Writer

高田ゆうぞう

YUZO TAKATA

Facebook

1992年鳥取県生まれ。英語を教えたり、オーケストラでギターを弾いたりしている。サウナと麻婆豆腐が好きなので、やたらと汗をかく。

なお、今回のドライブ・ルートはこうだ。

 

 

 

まさかの4デイズ。気分はフェスである。

(余談だが、知人に聞いた話だと、マッチングアプリで女性が「趣味」として挙げているもののほとんどが「フェス」と「カフェ巡り」らしい。ほんとうに余談ですまない。)

 

まずは弟と合流

 

という訳で、まずやって来たのは神戸市北区・鈴蘭台。

ここまで来れば、弟が車に乗っけてくれるという。

 

 

わたしは京都に住んでいるので、すでに遠い。1時間半もかかってしまった。もうこの時点でちょっとした旅である。

 

そして弟。「AUDIのロゴをしっかり写すように」とのこと。偉くなったもんだ

 

弟は、あまり変わっていなかった。

当たり前だ。その2週間前に会ったばかりなのだから。

普段よく会っている人ランキングで言うと、

 

1. 妻

2. オーケストラのメンバー

3. 弟

 

ぐらいだろうか。2位に入り込むオーケストラのメンバーもなかなかだな。

 

 

肝心の車が、なかなかかっこいい。

どこかに駐車する度に弟は「えーこの車かっこいい!誰の?俺の!!!」というくだりをやっていた。10回ぐらいやってたんじゃないかな。よく飽きないものだ。

 

そして、ここが一番重要なのだが、弟はやたらと運転が上手い。

以前に別の車を持っていた時も、実家に帰るタイミングに合わせて、ちょこちょこ乗せてもらっていた。バスや列車で帰るよりはるかに心地よく、しかも格安で、なによりも最高の雑談相手つきだ。

 

弟と鳥取を巡ろう

 

われわれの地元は、鳥取県の鳥取市である。

日本地図で言う「右側」の「砂丘がある」「島根じゃない方」である。

もうこういった説明も手垢がつきすぎて食傷気味である。

 

もう砂丘には行かないぞ。小・中・高の12年間、毎年遠足で行ったからだ

 

こんなに弟と地元でゆっくりできることはそうないので、せっかくなのでいろいろ喋りながら、行きたいところを周ってみた。

 

ちよ志

 

 

一発目から「うどん」で申し訳ない。全く観光地でもなんでもないし。

ただ、鳥取の人に「ちよ志」の話をすると「ほほう、玄人さんですな」となるのだ。

それぐらい、われわれには馴染みの深いうどん店である。わたしも高校生のとき、よくお世話になった。

 

安くて多い。「特大」400円

 

 

五杯食べたら一杯無料。サービスが過ぎる

 

 

店のテイッシュ箱には「ミシン目を指でなぞらないでください」の注意書き。 「ここまで書くようになれば日本も終わりだ」と弟。

いい洞察力を身につけたな。お兄ちゃんは嬉しいよ。

 

 

べに屋

 

 

二日目。せっかく鳥取なので、今度は「カレー」を食べに来た。

 

 

実は鳥取はカレールウの消費量日本一のまちなのだ

 

 

カツカレー(奥・弟)と、チキンカツカレー(手前・わたし)

 

 

わたしのチキンカツカレー

 

この店はふつうのカツカレーよりチキンカツカレーの方が有名だよ、とわざと注文後に言ってみた。

 

「え!?まあ別にいいし」

 

一瞬だけ悔しそうな顔をしたのをお兄ちゃんは見逃さなかったゾ。何年の付き合いだと思っているんだ。

 

肝心のカレーは、なにをどう混ぜたらこの味になるか、考えただけでも脳がキャパオーバーしてしまう、そんなコク深い美味しさだ。鳥取駅からも近いので、ぜひ行ってみてほしい。

 

 

わらべ館

 

 

ひとつお断りをしなくてはならない。

ドライブの記事なのに、先ほどから出てくる場所は、すべておおよそ3km圏内におさまってしまうのだ。

しかし、ここが人口の少ない鳥取らしいところで、つまりは車がないとどこにも行けないのだ。田舎、もしくは自動車工業地域のあるあるネタだろう(豊田市の友人も同じことを言っていた)。

 

 

そしてここ「わらべ館」、知る人ぞ知るどころか知る人も知らない、けっこうな穴場である。

鳥取砂丘が「通天閣」だとすると、わらべ館は「スマートボール場」といったところか。むむ、場所を場所で例えたせいで非常にわかりにくい。

 

 

「わらべ館」とは、簡単に言えば「おもちゃの体験型博物館」である。

一聴するとチープに響くかもしれない。

しかし、20代中盤の男2人で訪れても存分に楽しかった、ということは声を大にしてお伝えしたい。

 

おもちゃの展示や

 

体験コーナー。「あそぼう広場」というネーミングがいい

 

ぜひ、子どもができたら連れてきたい

 

ゲームボーイカラー!自分が当時遊んでいたものが展示されている、という感動

 

「ひとつのおもちゃが製品化されるまでには、さまざまな苦労があります」声に出して読みたい日本語だ

 

音楽体験コーナーで、弟と「アイアイ」を演奏。初めての合奏がこんな形になるとは……(ちなみに弟は兄と違って楽器を一切やりません)

 

どうだろうか。見れば見るほど楽しくなってこないだろうか。

ただ、新型コロナウイルスの影響で、いろいろと展示にも制限がかかっていたのが心残りであった。

 

ワクワクさんはやってこなかった。残念である

 

とまあ、こんな感じで自由気ままに地元を巡った。

夜は温泉に入ったり、地元の海産物を食べたりと、ここには書き切れないほど鳥取を味わった。

 

 

そして実家では空いた時間、ひたすら楽器を触っていた。弟の好きなミスター・チルドレンなんかも弾いた。「終わりなき旅」って、一曲中に9回も転調するのね。

 

 

実はちょっとしたミッションが

 

ここでひとつ、(勇気ある)余談を挟ませていただきたい。

今回わたしは、ただただ実家に帰ったのではない。ちょっとしたミッションがあった。

実は、色々あって(ほんとうに話せば長くなる)2020年度から「職場内転職」をすることになった。一旦退職願を出したのち、勤務形態を変えて再雇用してもらうのだ。

 

こんなこと、読者のみなさまからすると他愛もないことかもしれない。

しかし気の小さいわたしは、どのタイミングで両親にそれを伝えるか、ビクビクしていた。なんてったって、新卒で勤めていたところを形式上とはいえ一旦退職するのだ。雇用形態を変えるのは、どこぞの弟のように車をホイと変えるのとは訳が違う。

 

そのタイミングは、突然用意された。

帰省初日の夜。お酒も少し回った中、仕事の話になった。少し前からからわたしが「上手に」働けていないことを両親も知っていたので、一瞬緊張が走った。ああ、きてしまった、さあ、どう切り出そう……。せっかく回ってきたお酒がスッとひいてしまったぞ。

 

そんなグルグルしている頭の中、すかさず弟。

 

「ま、いろいろあるけど、どんな形であれ今の職場には居れるんでしょ?」

 

な、なんというキラーパス。さすが弟、ずっとサッカーをしてるだけある。

そこからは綺麗にパスが繋がる。最終的に「あなたは向いてるから、どんな形であれ続ければいいんじゃない」という両親の温かい言葉を引き出した。ゴ、ゴール。ひょえー。

 

……とまあ、初日に(弟が)ゴールを決めたおかげで、その後はおもしろおかしく取材を続けることができた。 (そして今現在は、自分でもびっくりするぐらい「上手に」働けています)

 

 

本題に戻ろう。 帰省もあっという間に終わり、残る目的はラーメン。帰りの道中にずっと行きたかったお店があるのだ。

 

 

その前に、お土産も忘れずに。

 

「甘味屋」のいちご大福は、日本一美味しいぞ

 

鳥取名物とうふちくわ。美味しすぎて他のちくわが食べられなくなる

 

「打吹公園だんご」もおすすめ。美味しすぎて一瞬で食べ尽くしてしまう

 

いよいよラーメンへ

 

 

さあ、ラーメンだ。

 

ここで少し、今回のラーメンの「プレミアム感」を紹介させてほしい。

「人類みな麺類」というラーメン店をご存知だろうか。関西に住んでいる人は聞いたことがあると思うが、強烈に美味しいのだ。

しかし、どの系列店にも、常に言葉を失うほどの行列ができている。並びたくない。けど、ラーメンは食べたい。

 

そんな中知った。なんと、兵庫は三木のサービスエリア内に、その系列店があるという。

これはチャンスだ。今回、弟に車を出してもらったついでに、食べに行くことにしよう。

 

 

さて、お待ちかねの三木PA。

 

それにしても、なんちゅう雲の色だ

 

そして待ち構える「世界一忙しいラーメン屋」

 

 

 

ド平日でしかもPAの中ということもあり、当初の思惑どおり並ばずにすんだ。

さあ、お待ちかねのラーメンだ。

 

わたしの。期間限定HIGHWAY’S GOLD

 

弟の。「世界一忙しいラーメン」という名のラーメン

 

う、うまい。

 

麺もスープもさっぱりしているのに、なぜこんなにも満足感が高いのだろう。

弟もとても満足していた。でも食後に「甘いモンが食べたい」とぶうぶう言っていた。この甘党が。こういうところは昔から変わらんな。

 

 

弟とドライブして

 

4日間におよぶ、弟とのドライブ。気づけば、何か食べてばかりだった。

しかしまあ「食事」というのは、ある程度気のおけない仲でないと、そう何度も一緒に行くようなものでもないだろう(内田樹先生も似たようなことをおっしゃっていたな)。

 

うちの兄弟はよく周りから「仲がいい」とは言われてきたが、わたしとしては「そうかなあ」という感じだった。 けど、今回のドライブを通して、確かにそんな気がしてきた。気のおけない相手には「キラーパス」など出せないし、ましてやこちらも受けとれないのだ。

 

美味しいものを食べて、地元を満喫して、いろいろ気持ちもスッキリした。

「育ってきた環境がほぼ同じ幼なじみ」というのは、かなり頼りになりますね。

ありがとう、弟よ。

 

しかし、最後にひとつだけ教えてほしい。

弟よ。

なぜ、2020年に入ってから、わたしを「呼び捨て」で呼ぶようになったのか。

 

弟とはその週末にも中華を食べに行った。なんなんだ